「・・・・はっ・・・はっ・・・はくしょん!」
「カガリ・・・もうちょっと色気のある反応はないのか?」
「・・・悪かったな」
--キミに花を--
誕生日。
もう何週間も前から考えに考えたプレゼントは、文字通り俺の前で散った。
散ったと言ってもたった2、3枚の花びら。
だがその2、3枚がまるで俺の結果を表してるようで・・・・少し寂しい思いをしたのも確かだった。
けど、
「し、仕方ないだろ!花粉が鼻に入っちゃったんだから!」
と言って、顔を真っ赤にするカガリがやっぱり可愛くて。
子供をなだめる様に優しく頭を撫でると、更にその顔が赤くなったのが分かった。
「・・・カガリ、花粉症だったっか?」
「そ、そんなんじゃない!ただ・・・あまりにも花が綺麗だからつい嬉しくなっちゃって・・・それで・・・・」
きゅっと花束を抱くと、申し訳なさそうにカガリは花に優しく触れた。
その頬はまだ赤く、ピンクがかった花の色にまるで呼応しているようだった。
------------やっぱりこれにしてよかった。
自己満足かもしれないけど、それはそれで良かった。
どんなに着飾ったドレスや宝飾品を身につけていても、自然体のカガリ程綺麗なものはない・・と俺は思う。
ほとんどの無意識の状態で、腕をカガリの腰に回すとカガリはまた驚いたように俺を見上げた。
「どんなに歳をとっても・・・どんなに離れ離れになっても、毎年感謝するよ、この日を」
「アスラン?」
「・・・・・・・・・生まれてきてくれてありがとう、カガリ。・・・誕生日おめでとう」
「・・・うん」
-----------キミが生まれてきてくれて
-----------キミと出会うことが出来て
----------------------今のジブンがここにいる。
ずっとずっと護るから。
キミが来年の"今日"も、その次の"今日"も、眩しい笑顔でいてくれるように。
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*管理人コメント*
ってな訳で、双子ハピバ小説第一弾!
短編中の短編で申し訳ないです;
(そして恐れ多くも、S姐さんに献上させて頂きました。)
ちなみにここで登場した花は、誕生花の「さくら草」。
花束向きではありませんが(ぇ)、そこはスルー希望で!
花言葉は「初恋」だそうで・・・・何か2人にビンゴではないかと、さっそく採用させて頂きましたv
あの初心な頃の2人がなつかしい・・・・・(遠い目)
カガリたん、誕生日おめでとー!!!
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