Love game





「早乙女乱馬です。すいません」



これが男としての初めての挨拶となった。
最初、俺が女の格好で会ったために起こっちまった風呂場での事故。
俺もあかねも、あれだけは一生忘れねぇと思う
そしてあの日俺達は初めて喧嘩をした。
あかねと、そしておじさん&親父コンビとも。




「元気があって可愛い許婚じゃないか」
「可愛くない」



「いーじゃない、女同士だったんでしょ。」
「よくない」



相変わらず可愛くねぇ俺とあかねの言葉。
が、その後にひそかに俺とあかねとおじさんと親父でひそかにある勝負の約束がたてられたのだった。


「いいかい。あかね、乱馬君。君達は将来この天道道場を継ぎ、無差別格闘天道流と早乙女流を1つにするという重大な役目がある。」
「それなのに初めからこんな調子でどうするんだ、2人共。このままでは継ぐまでにまだまだ時間がかかってしまうぞ。」
「あのねぇーお父さん!私は今日いきなり現れたこんな変態と許婚になるなんて、絶対ゴメンだからね!」
「けっ、それはこっちのセリフだぜ!おめぇみてぇな可愛くねぇ女となんか、どう成り下がってもお断りだぜ!」
「なによっ」
「なんだよっ」



きっとお互いを睨む。
そして半分涙目になりながら肩を落とすおじさんと親父。


「「ふんっっ」」


同時にぷいっと顔をそむける俺達の仕草は、もしかしたらここから始まったのかもな。
・・・・と、しばらくしておじさんがゆっくりと重い口を開けた。



「・・・・・・分かった。2人共、許婚を解消しよう・・・・・・・・・・」
「ほ、ほんと?!」
「おっしゃー!」
「ちょ、ちょっと天道君、一体何をっ・・・・・・・」
「ただし!1つ条件がある・・・・・・・・・・。
 それは乱馬君が正式に結婚出来るようになる18歳までに2人がお互いを好き合うようにならなかった場合の話だ。」
「「え?」」
「さすがにこればっかりは無理強いは出来んからな。
 だけどお父さん達もお父さん達で2人がくっつくようにそれなりのことをさせてもらうから、それは承知してもらうよ。
 いいね?・・・・そう、つまりこれはお父さん達と君達の勝負だな」


最初はかなりびっくりしてた俺達だけど、少ししてあかねが決心したかのような顔つきで返事を返した。



「うん、分かった。その勝負受けます!要は私がこいつを好きになんなきゃいい話でしょ?もう勝ったも同然よ!」


横目でちらっと俺を見ながらあかねは得意げに言う。
俺もそんなあかねに負けじと返事を返した。



「お、俺だってその勝負受けるぜ!こんな可愛くねぇ女好きになるはずねぇからな!」


その後また喧嘩した俺達だけど、ある意味初めて意見があったのもこの時だった。
そして・・・・・


「じゃあ今から乱馬君が18歳までになるまでの期間が勝負期間。いいね?・・・よし、始め!」
「絶対負けねぇかんな!くそ親父!」
「ふん!父に不可能はないということを思い知らしてくれるわ!」

こうして俺達の"Love game"は始まった。







----------それから数ヶ月後

いつもの学校の帰り道。
そしていつものように2人並んで帰る俺達。
だけど俺はたまらなくこの時間が好きになっていた。
唯一俺とあかねが2人でゆっくり過ごせる時間。

たまに動物に邪魔されたり、自転車や新体操のリボンで連れ去られそうになることもあるけど、 それでも居心地がいいこの場所、時間がいつしか俺にとってなくてはならない時間となった。
と、そんな事を考えてる内に突然手に鋭い痛みが襲った。



「いてっ」
「え?なに?どうしたのよ」


指を見ると、小さい切り傷が出来ていた。
たぶんフェンスから降りた時、気づかない内にひっかいてしまったのだろう。


「な、なんでもねぇよっ、こんなの怪我なんかに入んねぇ!/////」
「あーはいはい。今バンドエイド持ってるからちょっと待ってね」


怪我もそうだが、俺へのこういう時の対応も慣れたもんである。
そんなくだらないことに関心してた時だった。




ぺろっ


「は?//////」

「うわっ、ちょっと血まだついてる!」



そういうとあかねはまた怪我をしてる部分を舐める。
怪我のせいとはいえ・・・・あかねが俺のためにやってくれているとはいえ・・・・・とてつもなく恥ずかしい/////
かと言って止めろとも言えねぇし・・・・・・///////
ついには全身まで赤くなっていると、あかねはすでにバンドエイドを貼り終らせていた。



「はい♪後は帰ったら消毒してね♪」


着てもないのに少しだけあかねが白衣の天使に見えた気がした。
・・・・・・・ばっ////まるで俺が変態みたいじゃねぇかっ////
だけど・・・・・・・・改めて感じたあかねの存在。
あかねが俺の心の中のどの位置にいるかということ。
そして・・・・気持ち。。


「乱馬!もう暗くなってきたし早く帰ろ!」
「お、おぅ!/////////」






俺が18になるまで後1年以上もある・・・・・・・・・・・。
けど、はっきりと見えた親父達との勝負の勝敗。
今まで1度も試合に負けたことのねぇ俺だけど・・・・・・・・・・・。
唯一勝てない試合が出来てしまった。

そう、この"Love game"に・・・・・・・・






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*管理人コメント*
「Love game」の管理人ネドピエロさんに10000hitのお祝いとして差し上げましたvv
いや〜・・・・・・何度見直しても恥ずかしいっ/////
特に最後ら辺。。。。
あかねちゃんの大胆過ぎる行動+乱馬君の変態っぽいとこ(笑)
さすがに深夜に書き上げただけあってすごいです/////
しかも久々に書いたっていうのもあるので、なんか飢えてたのかなー・・っと自分で感じました(爆)
でもネドピエロさん10000hitおめでとうございます〜vvv
これからも運営頑張って下さい♪