needless to say ・・





気が付くと、あいつは俺の中にすっと入っていた。

当たり前のように帰ったり、くだらないことで喧嘩をしたり、意地を張り合ったり・・・。
そしてお互い必ず言うのが「親が勝手に決めた許嫁」。
それは嫌と言うほど言われたし、俺も嫌と言うほど言ってきた。
「許嫁」・・・よく考えたらこんな言葉俺達にはまだ大き過ぎるんじゃねぇか?
普通先に来るのは「恋人」とか・・・だろ?
そ、それに俺らだってお互い好きあってる訳じゃねぇんだしっ///



「う・・ん・・」


?!///



はっと気が付くと、隣に座っているあかねが寝ていた。
まったく・・・授業中にここまで気持ち良さそう寝る奴いんのかよ。
ま、俺もさっきまで寝てたし、今でもこんなぼ〜っとしてんだからコイツの事ばっか言えねぇけどさ。
・・・っと思った瞬間、目の前にひなちゃん先生が現れた。



「早乙女君!天道さん!もうさっきから授業聞かないで!二人とも廊下に立ってなさいっ」
「な゛、何で俺までっ・・・・」
「あなたさっきまで寝てた上に起きてからもずっと聞いてなかったでしょっ。先生の目はごまかされないわよっ」








・・・っつーことで俺とあかねは廊下に立たされることになった。
くそ〜・・・ひなちゃん先生、見てないようで見てやがんだもんなー。
あかねはと言うと、まだ眠そうな顔をしてやがる。
時折、あくびなんかを見せてたりもして、ぼぉーっとしたまんま。
まったく・・・そんなに眠いなら早く寝ろっつー・・・・・



「?!」



改めて横を見ると、あかねがバケツを持って立ったまま寝ていた。
そう、俺に寄りかかる状態で。
声を掛けようとしても、場所が場所、状態が状態だけにうまく声もでねぇ//////


-----------ど、どうすりゃいいんだ?///////


どんなに考えても、もはや思考は停止するばかりで、もしくはよかなる方向の考えまで出てきやがった。
ばっ、お、俺は何考えてんだよっ///////
・・・・と、ふと頭の中に魔女のような女のささやきが聞こえてきた。
そう、あれは家でまったく同じ状況になった時、あかねの姉なびきが俺にからかうように言った言葉だ。





「ねぇ乱馬君♪あかねってねぇ、そんなにすぐ人に寄りかかって寝る子じゃないのよ?♪」
「な、何が言いたいんだよ・・・!」
「だから家族やよほど親しい人じゃないと、寝る姿見せない子なのよ♪・・・これが一体どういうことか分かる?!
・・・・つまり!あんたを家族の一員として認めてるってことねvvvただの居候じゃなくて♪」
「・・・・・////////」
「まぁ別にそんな顔を赤くされてもしょうがないけど・・・・・・良かったわねv「親が勝手に決めた許婚」にならなくて♪」




・・・・・この一言で、弱みを握られていた俺はなびきに対して約7000円払った。
・・・ほんと単純だよな、俺って/////////////
口には出さないけど、自分から態度で示さないけど、そう思われてるって感じただけで、こんなに浮かれちまうなんてな。
そんなことを考えながらまた改めてコイツの寝顔を見ると、余計可愛く見えてきやがるっ///////
くそぉ〜・・・・・。。っとにどうすりゃいいんだよっ///////

・・・・・っと考えてる内に、授業の終了を示すチャイムが鳴った。
おいおい!!こんなの誰かに見られたらますますヤバイんじゃないか?!
どうする?!どうすりゃいい?!
顔を真っ赤にしながら、顔に冷や汗をかきながら、最後のあがきをしていると、向こうの廊下から見なれた笑顔をしてくる奴がいた。
そいつの手にはもちろんビデオ+カメラがある。



「な、なびき・・・・・・・」
「ふふっ♪なーんかいいネタがありそうって思ったら案の定って奴ねv・・・・さぁ〜てどうして欲しい?」



やっぱりコイツは魔女だ・・・・・・・。
そうだ!そうに違いねぇ!!!!!!!



「乱馬君?ほら、早くしないとみんな教室から出てきちゃうよ?♪・・・・ま、私ならこの状況なんとかしてあげるけど♪」
「・・・・・いくらだ?」
「そうねぇ・・・・・just2000円ってとこかしら?」
「ちっ・・・今日は時間がねぇからその額でいい!だからさっさと教えてくれ〜!!!」
「分かったわよ、ほら、ココをこうしてっと・・・・・・・・」


バケツをあかねの手から、そして俺の手から取ると、なびきはまた改めてあかねを俺に寄りかからせた。


「こ、これじゃさっきと変わらな・・・・///」
「バカね、両手が開いてるでしょっ両手がっ」
「は?」
「だからその両手であかねをお姫様抱っこで持ち上げて、保健室にでも連れてけばいいじゃないって話てんのよっ」
「な゛、な・・・/////」
「ほらほら!あ、もうみんな出てきちゃうじゃない!」




はっと気が付くと、どのクラスからも一斉に人が出てきていた。
・・・こうなったらしょうがねぇ!!!
ばっと何も考えることもなく、俺はあかねを抱えて保健室まで走っていった。
無論、その姿を他の奴らに見られる覚悟で。
・・・・あかねのバカ野郎〜!!///////
あとでその分の償いはきちんとしてもらうからな!





----本当は、こんなに恥ずかしいことも。。

------------「言うまでもなく、お前だから出来た」なんて・・・心に思ったりもして・・。






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*管理人コメント*
キリ番22222番を取って下さった秋さんに差し上げた小説です♪
・・・・これ、乱馬君なんですかねぇ??(汗)
何度見ても自分で疑問に思ってしまいます;;
あ、ちなみに「needleee to say」は乱馬君が言ったように「言うまでもなく」って意味。
なんかこの響きが好きで使ってみたんですけど・・・・玉砕してしまいました(涙)